君といるときのあなた

音也といるときのトキヤは、
いつも幸せそうで、照れたり、笑ったり、怒ったり、でも一緒にいると楽しそうで、一ノ瀬トキヤとしての表情を全て、引き出してくれていた。

そんなトキヤのことを想うが儘に愛していたのが音也だった。自分の夢とか願望とか、前向きな感情全部上乗せして、包んでいた。だから、音也の魅力を最大限に生かせるのはパートナーだけ。

レンといるときのトキヤは、いつも少しだけ苦しそう。
いつもレンが離れていかないか不安でいっぱいで、それだけじゃなくて、そばにいること自体がまやかしのようで可哀想になる。
ただ、一緒にいるとき、一緒に同じ夢をかたって向かう先の未来を見据えたあの最高に幸せそうな表情が好きなだけ。一ノ瀬トキヤが歌うために、明日をアイドルとして生きるために、HAYATOと戦うために、レンがいるとおもう。レンにしか、それができない理由は、にているから。価値観が同じだから。同じアイドル像を描いて、実は目的地が同じ。だからきっと支えあえるはず。

レンといるときの音也は、
悲しみとか苦しみとか、全部押し込んだものが開封された状態の、すべての音也がもってる魅力とは正反対の顔をさらけ出して見せてくれる。それはトキヤには受け止めきれない。それは、環境も価値観も姿勢も向き合う違うから。




幸せにしてあげたいだけなのに